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とある魔術の禁書目録 二次創作 26

 上条とヨハンは睨みあっていた。ガラスが張り巡らされた空間がまるで凍りついているようにも見える。

 「てめぇもバカな研究で何度も殺されかけて、何人も殺させられてレベル5になったんだろう。なんでそんなに笑って話せるんだよてめぇは!」

 「・・・・そんなに不思議か?」

 そう聞かれたヨハンの目は、まるで遠い過去を思い出しているかのような眼差しになった。

 「何歳の頃から俺達は殺し合いをしてきたと思ってる?君が考えているよりずっと幼い自信があるねぇ。そもそも『人を殺してはいけません』だなんてこと習った覚えがないなぁ。君らの学校ではそんなことをわざわざ教えてるのか?・・・いや言われたか?『白衣を着ている人間は殺すな』って」

 「教わったかどうかなんて関係ねぇよ!てめぇと同じ人間だろうが!いや、人間かどうかすら関係ない。お前は生きることを望んだからこそ今でも生きてるんだろう!お前が殺してきた命だって同じだ!生きたかったに違いない。それをお前は『教わらなかったから仕方ない』で片付けるって言うのか!?」

 自分と同じ人間だ。知識ではなく感覚として、理解できるものだと上条は心の中で期待していた。だが、何故だろうか。自分の言葉がまるで届いていないかのように感じられた。

 「相手が生きたかった?知ってたさぁそれぐらい。でもねぇ、命に優しい君には理解できないことなんだろうけど、俺達は相手を『殺しなさい』と言われてきたんだ。全力で、力を使って、何が何でも、絶対に、殺せ、とねぇ」

 彼はもう笑っていなかった。

 「どちらにしろこちらから殺さなければどうせ向こうがこちらを殺す。それが俺達の唯一無二の生き方であり、生きる意味なのさぁ。『仕方ない』だろう?」

 上条は俯いた。

 「・・・そうか、分かった」

 ただ、少し理解した。そうやって生きてきたのだ。幼いころから、人の言葉が分かるようになったときから大人にそうやって育てられてきたのだ。上条達の傍にはいた、子供には理解できない『命』という漠然としたものを、なんとか理解させようと言葉を尽くしてくれた大人が、この地獄にはいないのだ。

 「分かってくれたようで何よりだよ幻想殺し。できればおとなしく部屋に戻って欲しいことも分かって欲しいんだけどねぇ?」

 彼らはただ、他に生き方がなかっただけなのだ。

 「俺はこんな場所で生きる意味を捨てるつもりはねぇよ」

 「そう、残念だなぁ」

 距離を開けたまま彼らは睨みあっていた。その光景は先程までと全く変わらない。

 「聞いて下さい、とミサカはコソコソ話しかけます」

 背後からミサカの小さな声がした。

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________________________________
なーんも進んでないけど今日はこれで終わりでーす。
残念でしたー。
執筆だって進んでませーん。
どうもすんませーん。
そんなことより10日に新約 とある魔術の禁書目録が発売。
そっちの方が私もう楽しみで楽しみで。
やっぱ私書くより読むほうが好きだなと再確認です。
まぁ未完で終わらせるつもりは毛頭ありませんけどね。
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