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とある魔術の禁書目録 二次創作 23

行間

 何十というモニターの前で、エドガー・ブロムベルクはイスに深く腰掛けてそれらを眺めていた。
 地上の様子も映し出されているが、そちらはもう見なくても状況は分かる。彼の目には地下の、現在も数人が死闘が繰り広げている戦場を中継するモニターしか入っていない。

 「ゲオルクの相手があの学園都市第一位か。どうするんだろうね?」

 少し離れた場所に立っていたニクラスが唐突に口を開いた。

 「さぁて、どうするのやら?」

 僅かに首を傾け、それに応えたエドガーの声は、あまり関心があるようには聞こえなかった。こうしてモニターを注視していながら、言葉ではそう言いながら、心の中では結末がどうなるのかが既に予想出来ているような声だ。
 実際のところ、ニクラスにしてもそれは変わらないのだが。
 興味を失くしたように、目を別のモニターに向けた。

 「幻想殺しの方にいるこの女の子、電撃使い(エレクトロマスター)だよね?ゲオルクの方にいるのが第一位ってことはこっちは第三位かな」

 モニターに映っているのはヨハンとそれに対峙している上条当麻と護衛の小さな女の子だ。身体つきにまるで似合わないファッションにアサルトライフルという随分とパンクなアクセサリーで身を飾っている。

 「ニクラス。君は誰よりもよく聞こえる耳を持っているのにまるで人の話を聞いてないね。随分前に研究者達が話していただろう?」

 ニクラスの問いに対してエドガーは呆れたように小さく笑った。

 「学園都市から世界中の協力機関に能力者が預けられることになったってね。表向きには学園都市から学生を協力機関へ研修、となっているが、その正体は国際法違反のクローン。一万体近くが学園都市から世界中に渡ったそうだ」

 天下の学園都市様は裏でも立派にいかがわしいことをやっているわけだ。もちろん自分達にしてみればさほど驚くような話というわけでもない。

 「ふぅん。で、今ここにいるのがそのクローンの一体ってわけだね」

 「そ。まぁ遺伝子レベルで言えば確かに学園都市第三位なんだけど」

 「でも、なんでまた学園都市がクローンを世界中にばらまいたのかな?」

 「クローンは寿命が短いために、なんとか健康体を保てるよう治療目的でそれぞれの機関が調整しているそうだよ」

 そう言うエドガーの笑みはさらに深くなった。笑わせるよな、とそう言っているように。

 「信じてなさそうだね。エドガー」

 「果たして学園都市よりも上等な治療を受けられる場所がこの世界のどこにあるんだろうね?それに能力者の身体を外部へ委託すること自体、奇妙な話だ。学園都市は技術や材料を奪われることを恐れて、学生を外へ出すことに極端に消極的でね。外出するにはかなりの条件があるそうだ。確かに治療行為も行われているようだけど、彼女達クローンが一万人も都市の外へ放たれたのには、それ以外の何らかの目的があるってのは間違いないと思うね。アーネンエルベもそう考えたよ。だからなんとかしてクローンを一体くすねようと画策していた。学園都市製の能力者を手に入れる良い機会とも思ったんだ。ま、結局失敗したけどね」

 エドガーはまるでそのことが楽しくてたまらないかのようだ。

 「ん?」

 しかし彼はその微笑を突然引っ込めてモニターに見入った。
 カメラの向こう側で何か異変が起きたようだ。

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はい。というわけでちょこっと行間。
アーネンエルベの裏話で御座います。
大した意味は無いんですけどね。
本当はこれに続く第五章と第四章合わせて一つの章だったんですけど、それじゃ他と比べて長過ぎくね?と言うわけで間に行間を挟みまして二つに分けた次第です。
割とそれぞれの字数のバランスが整って良かった良かった。
しかし第五章は書き切ったんですけど第六章、全く書けてません。
文字通り全くです。
つまり一文字も書けてません。
ヤバいっす。
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