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とある魔術の禁書目録 二次創作 18

 「レベル5・・・」

 上条は拳を握りしめた。超能力者とはレベル5のことではない、という淡い期待は容易く裏切られた。予想はしていたが。

 「もう一度言うけど、檻に戻ってくれないかなぁ?」

 「断る。ナチスの研究機関なんて何されるか分からないような場所にいつまでもおとなしくしてるつもりはない」

 「いやぁ気持ちは分かるけどそれは困るんだよねぇ。俺達はこういうときにはそれなりの対処をするように言いつけられてるからさぁ」

 「そっちの事情なんて知るかよ。俺は学園都市に帰る」

 「・・・・・そうか」

 ヨハンの表情は変わらなかった。街角で友人とお喋りをしているように、言葉を紡ぐ。

 「まぁ分かり切ってたけど、仕方ないねぇ?」

 ヨハンが右手を差し伸べた瞬間、上条はミサカに突き飛ばされた。
 床へ倒れ込みながら上条の目に見えたのは、先程上条が立っていた場所を走り抜ける閃光だった。
 敵の攻撃は相手に向けて一直線に発射するものらしい。距離をとろうとしたところで狙い撃ちされるだけだろう。

 (狙いを付ける暇は与えない!)

 不安定な態勢にいながら一瞬の内に上条は次の一手を導き出し、すかさずヨハンに立ち向かった。しかし、

 「それはダミーです!!」

 ミサカの叫び声が轟いた。
 上条の右手がヨハンの肌に達したかのように見えた瞬間、ヨハンの姿が突然消えた。まるで霧の中にその姿が隠れたように。
 目の前にいたはずの少年は既に上条の左側で拳を振りかぶっていた。ヨハンを右手で殴るはずが、ヨハンの右手が上条の腹にめり込む。
 ミサカは迷わずヨハンに狙いを付け、アサルトライフルの引き金を引いたが、その一瞬前にヨハンは背後で開け放たれていた扉からガラスで仕切られた部屋へ倒れ込んでいた。
 一体何のためなのか、防弾ガラスだったらしい。銃弾は透明なガラスに僅かな傷を付けつつも弾かれた。
 跳弾は何に当たるか予想がつかない。ミサカは引き金から指を離したが、ヨハンは逆に仰向けに倒れながら閃光の放つ右手をミサカに向けた。

 「こちらへ、とミサカはあなたを誘導します!」

 ミサカは膝をつきかけていた上条の左腕を掴み通路を全速力で駆けだした。腕の血が止まりそうなぐらい強く掴まれているがいちいち文句が言える状況ではない。
 ビッという甲高い音と眩い閃光を背中で感じた。先程上条を狙った光と同じものだ。防弾ガラスの閃光が貫いた部分がどろりと溶けている。
 腰を低くしつつ30mほど走ったところでミサカは部屋の一つへと上条を引きずり込み、事務机の影に隠れた。

 「あの野郎、消えたぞ・・・!」

 腹を殴られたせいで上手く呼吸が出来ていない。自分の声よりもドクドクと脈打つ心臓の鼓動の方が大きい気がする。

 「彼の攻撃と先程のダミーからして、光学系能力者のようです、とミサカは答えます」

 ミサカの表情はいつもと同じ無表情で、大きな軍用ゴーグルを身につけているにもかかわらず緊張していることが読み取れた。

 「彼の手から放たれたのは高エネルギーのレーザー。あなたが殴ろうとしたのは彼が作り出した偽の像です」

 見事に騙されたわけだ。

 「ミサカはなんで攻撃が来ることも偽物だったことも分かったんだ?」

 「このゴーグルを使うことで電子線や磁力線を見ることができます。光は電磁波の一形態ですので、強力な光ほどそれらに顕著な影響を与えます、とミサカは説明します」

 「あいつが能力を使おうとすれば、その予兆をゴーグルで見て敵の攻撃とかを予測することができるわけだな」

 「もちろんお姉様ならゴーグルを使わずともより正確に、迅速に観測、予測することができるでしょうが、とミサカは補足します」

 相変わらずの無表情だが、なんとなく自分の力不足を悔やんでいるかのように見える。

 「いや、それでもお前のお陰で助かったよ。ありがとうな」

 「・・・はい、とミサカは頷きま、」

 「少し不用心が過ぎないかぁ?」

 少年の声が止むか止まないかの内にミサカによってまたもや上条は突き飛ばされ、目をつぶりたくなるほどの光線がミサカのわき腹を撃ちぬいた。

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はい久しぶりの更新ですよ。
ちょいと忙しくてね。
というわけで上条ミサカペアも戦闘開始。
こっちは動きが多くて敵いません。
カッコいい戦闘シーンを考えるのもそう簡単ではないしそれを文字にするのは更に難しい。
最近こんなんばっか書いてますね私。
まぁそれだけ小説がムズいってことを皆さんには理解して頂きたい。
上条側、一方側で交互に更新しようと思ったのですが今回は少し文字数が多すぎたので二回に分けました。
まぁ大した問題じゃないよね。
上条さん達の闘いの相手はヨハン・ギレスベルガー。
光学系超能力者で御座います。
光の能力使用による電磁力線の影響云々は適当に考えました。
軍用ゴーグルとか使ったことなんてもちろんないですもん。
ゴーグルで本当に光学能力の観測予測出来るかどうかはてさて真偽の程は?
こんな風にそれっぽい科学理論はこの先もダラダラ続きますので広い心でお読み下さい。
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