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とある魔術の禁書目録 二次創作 7

第二章 歓迎されない足音

 ドイツのブランデンブルク州バルニム郡、エーベルスヴァルデ。
 昔からこの街は広大な森を有していることからヴァルトシュタット、「森の街」とも称されてきた。

 そんな街の広い森の奥には小さな研究所がある。

 エーベルスヴァルデ素粒子物理学研究所。

 この研究所には限られた研究員や関係者でなければ入れない、特別な区画がある。そのため、同じ建物の中にありながらもその区画のただ一つの出入り口には高度なセキュリティが敷かれていた。

 この研究所に警備員として勤めてどれぐらい経つだろう?
 32歳のトーマス・ゼッケンドルフは出入り口前に据えられた警備員専用のデスクでぼんやりとしていた。
 既に5年以上は経ってるだろうか。思えば毎日流れ作業の日々だ。通過しようとする人々をただただ検査し、中へ外へと送り出す。送り返した者など自分の経験上、一人もいなかった。そもそもこんな小さな研究所でこれでもかとセキュリティを取り付けたって誰も忍び込んではこないと思うのだが。
 何かを発見した!と新聞やテレビで取り上げられるのはいつも有名な研究所ばかり。たまに小さな研究所もニュースに出てくることもあるが、少なくともここが紹介されたところなど一度たりとも見たことが無い。
 作業する研究員を見ても、研究というよりどこか事務作業のようなものばかりしている気がする。自分が門番をしている先にある区画など、5年以上も勤めているにもかかわらず、何をしているのかまったく知らない。

 (ま、俺の仕事には関係ないし給料もそこそこ貰えてるからどうでもいいんだけどな…)

 そんなことを考えていると、ふと目の端に男が一人、こちらへ真っすぐ歩いてくるのが見えた。特別区画に入ることができる、選ばれた研究員の一人らしい。
 トーマスは立ち上がるとマニュアル通りの、いつも通りの作業に入る。
 こちらにIDカードを通して下さい、金属類をお持ちならばこちらのトレイへ、それから金属探知ゲートをくぐって下さい、次に網膜スキャンを、指紋スキャン、暗証番号を・・・。
 若い男は難なく全てのセキュリティをクリアし、悠々と、トーマスの知らない世界へのやたらと大きな扉を通過した。
 すべきことを終えたトーマスは再び席に着き、またぼんやりとする。これも毎日毎時のことだ。
 それにしても、5年以上勤めているが今の男は見覚えが無い。派手な金髪にでかいサングラスをかけた若い東洋人。スーツを着ていたが、下のシャツもまた随分と派手な柄だった。おまけに金属類を出してもらったとき、トレイにはごつい金のネックレスが乗っていた。
 もしかしてヤバいのを中に入れてしまったのかも、と思ったが、それはないだろう。IDカードも持っていたし他の全てのセキュリティも通過した。隔週で変更される暗証番号も知っていたのだ。
 しかし、とトーマスは考えた。

 (東洋人ってのは本当に見分けがつかない。日本人なんだか中国人なんだか韓国人なんだか。東洋人が欧米を歩くときは国籍を記した名札を常に張り付けておくべきだな)

 トーマスは再びどうでもいい物思いにふけっていた。

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来週はもしかするとSSが投稿できないかもしれないなーということで本日SSを更新することにしましたよ。
あんまりこんなことやってると書き溜めた分がすぐ底をついて停滞することになりそうなんですけどね。

アクセス解析見てみると意外と私のとある魔術SSを見に来てくれる方がいるようで驚きましたよ。
期待して来たのならすみませんねぇ。
処女作なもんで文章は稚拙ですし展開は凡庸ですし。
まぁ努力しますんで見守ってやって下さい。
感想とかあったら遠慮せずに書いて下さいね。
ここつまんねーとかマジくだらねーとか。
読者さんの感想を読むのもまた一つの勉強で御座います。

ちなみに本日とある科学の超電磁砲のOVA発売日で御座います。

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